女子高生死亡の斜面崩落事故、マンション住民側が売り主ら提訴 神奈川・逗子 

ブルーシートがかけられた事故現場の斜面=2020年2月12日、逗子市池子

 神奈川県逗子市池子で昨年2月、斜面が崩落し、市内在住の高校3年の女子生徒=当時(18)=が死亡した事故で、建築前の調査で斜面の一部が崩落しており、危険性が十分に予測できたのに告知せず販売したとして、斜面地を所有するマンションの区分所有者などが売り主らに計約9627万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が18日、横浜地裁で開かれる。

 区分所有者と管理組合らマンション側は、売り主の不動産会社と、販売代理会社、設計監理会社、管理会社の4者を訴えている。

 訴状などによると、崩落事故後に建築確認申請書などを精査した結果、着工前の2003年6月に作成された「地質調査報告書」が見つかり、その中で、今回崩落した斜面について「既に崩壊地が数カ所存在していることが確認され、風化が進行している」と売り主らが指摘を受けていたことが分かった、としている。

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