長崎県の製造業投資促進補助金 57事業者へ支給 総額5億8000万円

 長崎県は17日、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた県内製造業を対象とした「県成長産業ネクストステージ投資促進補助金」を支給する57事業者を決定したと発表した。昨年に続く第2回で、補助総額は5億8千万円。
 サプライチェーン(供給網)の見直しや新規需要の獲得を目指す県内企業を支援する。対象は▽半導体関連▽ロボット(産業用機械)関連▽造船・プラント関連▽航空機関連▽医療関連-の5分野で、今年3~4月に募集し、予算の6億円を超える計79件、約19億1千万円の応募があった。
 国が新設した「事業再構築補助金」(中小企業の通常枠100万~6千万円、補助率3分の2)を補完する二つのタイプを設定。研究開発や設備投資、販路開拓などに使える「事業再構築促進タイプ(補助額30万~100万円)」を48件、工場取得など大きな設備投資に充てる「県内調達拡大タイプ(補助額6千万~1億円)」を9件採択した。
 県内調達拡大タイプで支給を受ける渡辺造船所(長崎市)は、国内の建造体制を強化するため戸町工場の拡張を計画。県の担当者は「(同造船所から)地元他企業への発注で経済活性化も期待できる」と注目する。
 第1回は昨年10~11月に募集し77件を採択、計18億2千万円を補助した。第1回に採択した事業者への支給はすでに始めており、第2回も実績を確認し支給を進めるという。

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