上越産小麦 消費拡大へ 柿崎区・田中基輝さんの畑で収穫 小竹製菓と上越雪の下小麦の会

 小竹製菓(上越市南高田町、小竹孝雄社長)は21日、柿崎区下小野の田中基輝さんの畑で、自社のパンや菓子の製造に使用する小麦の刈り取り作業を行った。

畑の一部を手刈りする小竹製菓の従業員と上越雪の下小麦の会のメンバー

 寒冷地栽培に適した小麦「ゆきちから」の生産は、田中さんが所属する若手農業者集団「いぶきの会」で生産を始めて5年目。3年で終了予定だったが、継続を希望する小竹社長に応え、昨年から田中さんが引き継いで生産している。昨年の小麦で作られ、2月から販売しているクッキーは土産などとして好評を博している。

 同日は同社従業員と同会の農業者に加え、昨年11月に同社を中心に5社で立ち上げた「上越雪の下小麦の会」のメンバーも参加した。青々とした水田に囲まれた中で、ひときわ輝く黄金色の穂を付けた小麦の収穫に、感動した様子だった。

コンバインで刈り取りを行う田中さん。コンバインは稲刈り用のもの

 会の理念に賛同して入会したあん製造業、柴田(同市東本町2)の柴田直哉社長は「この小麦が商品になると思うと、わくわくする。あん製造に小麦は使わないが、パンなどの商品と手を組み、上越の小麦を盛り上げたい」と話していた。

刈り取りを終えた畑での交流会

 小竹社長は「上越でできた安全でおいしい小麦を上越の人たちに食べてもらい、広めたい。若手農家の支援や小麦生産の流れをつくりたい」と力を込めて話した。

 今年の収穫量は推定で800キロ。小竹製菓を筆頭に加盟各社が商品試作を行っており、順次、上越産小麦を使った商品が発売される。

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