【ラグビー】26日歴史的一戦 数々の金星を挙げてきた日本とライオンズの隠れた“因縁”

松島幸太朗

日本ラグビーの新たな快挙が、日本時間26日午後11時に英エディンバラでキックオフを迎える対ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとの史上初のテストマッチで実現する。4年に一度結成され南半球遠征を行うオールスターチームと日本代表の一戦は、それだけでも価値が大きい。さらに、日本はライオンズとの“因縁”も…。

英4協会とアイルランドの代表クラスが集まるライオンズは今回、2019年W杯優勝国の南アフリカに遠征して7、8月にテストマッチ3試合に臨む。その出発前に日本戦が組まれた。19年W杯8強の日本が、1888年からの歴史と伝統を誇る「欧州ドリームチームとの歴史的一戦」を行うと、ネット上でもファンが盛り上がっている。

日本ラグビー界数々の金星で、ライオンズ遠征との関係が取りざたされた試合もあった。

1989年、初の欧州5か国対抗(当時)勢勝利となった日本代表のスコットランド戦、01年にサントリーが単独でウェールズに勝った快挙、13年に日本代表がウェールズ代表を撃破(いずれも東京・秩父宮)と、ライオンズ遠征で主力が抜けた強豪を破っている。13年に来日したウェールズは「ライオンズに15名の主力が参加」と日本協会のホームページに記されている。

そんな歴史を経てついに日本がライオンズに挑む時がきた。ウェールズを率いて19年W杯4位のウォーレン・ガットランド氏が指揮を執るライオンズの37人は、単独チームで史上最多タイとなる148キャップのアラン・ウィン・ジョーンズ主将(ウェールズ)以下、イングランド司令塔オーウェン・ファレルらW杯組を中心に選ばれた。

ただ、すでに発表された先発メンバーには、クラブチームの日程との兼ね合いか、イングランド勢が1人もおらず、格落ち感も漂う。

対する日本も松島幸太朗らW杯組が主力。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ体制下では17年にフランスと引き分けるなど欧州遠征で強豪をたびたび苦しめた実績がある。ライオンズのホームページで、ガットランド監督は「日本との試合はタフになるだろう」と予想している。

© 株式会社東京スポーツ新聞社