美空ひばりさんの33回忌で東京タワーが紫にライトアップ 加藤和也氏「感無量です」

ライトアップされた東京タワーの前に立つ加藤和也氏(右)と徳光和夫

1989年に亡くなった美空ひばりさんの33回忌に当たる24日、都内で「東京タワーライトアップ点灯式」が行われ、長男でひばりプロダクション代表の加藤和也氏が出席した。

昭和33年に竣工し、333メートルの高さを誇る東京タワー。33回忌を迎えるにあたり、タワー完成の翌年に「東京タワー」という楽曲を発表しているひばりさんの好きな色だった紫色でライトアップした。

紫色に染まったタワーに加藤氏は「感無量です」と笑みを見せ「東京タワーは私と母との思い出があります。20回は水族館や蝋人形館に連れて行ってもらいました。親子にとって思い出の地です。医療従事者の方々や大変な思いをされている方々に癒やしを感じてもらえたら、母は喜ぶのではないかと思います」と語った。

命日であるこの日は、ひばりさんの眠る日野公園墓地にたくさんのファンが集まるのが恒例となっているが、コロナ禍のため、オンライン法要が営まれた。

加藤氏は「母はすごく両極端な人だったと思います。褒める時は、なんでこんなことで褒めるのかっていうくらい褒めてくれましたし、逆に礼儀や、お作法はそれこそよく教育していただいた。あいさつができないと本当に怒られましたし、そこは本当に感謝しています」と思い出を語った。

またこの日の司会を務め、ひばりさんを「昭和の歌姫、女王」と称した徳光和夫は生前の歌番組でのことを思い出したという。「ひばりさんが『悲しい酒』を歌ったんですよね。生放送だったんですが、歌い終わった後、ひばりさんが楽屋に帰ってくるときに『失敗した』とヒザを叩かれてたんです。だけど、私をはじめ周りも何が失敗したのかが分からなかった。そのくらい完璧主義者でした」と語った。

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