【新型コロナ】箱根・仙石原と強羅の温泉に「コロナ不活性化の効果」 群馬大発ベンチャー企業が調査

温泉が新型コロナを不活性化させると発表した箱根温泉供給の石村丈亨取締役統括部長(中央)ら=25日、小田原市役所

 箱根温泉供給(箱根町仙石原)などは25日、同町仙石原、強羅エリアの宿泊施設などに供給している源泉が、新型コロナウイルスの感染力を抑える「不活性化」の効果があるとの研究結果を発表した。

 群馬大学発のベンチャー企業グッドアイ(群馬県)に調査を依頼し、1分間で90%以上のウイルスが不活性化したという。

 調査は3月中旬に仙石原地区2カ所と強羅地区1カ所の源泉を採取。温泉水に新型コロナを1分間混ぜた上でサルの細胞を加えて培養した。

 水道水ではウイルスがほとんど減少しなかったが、温泉水では最大96.7%のウイルスが減少したという。

 同温泉供給の石村丈亨取締役統括部長は「源泉は酸性で、殺菌作用があるといわれている」と説明。「入浴すると感染症にかからない、治癒するわけではないが、少しでも入浴客の安心につながれば」とアピールした。

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