特殊詐欺疑い 声掛けを 雲仙署長、防災行政無線で呼び掛け

防災行政無線で「雲仙市から詐欺の被害をなくしましょう」と呼び掛ける黒崎署長=雲仙市役所

 長崎県内で介護保険料などの還付金をうたった特殊詐欺被害が相次いでおり、雲仙署の黒崎誠署長は25日、雲仙市の防災行政無線を使って市民に「雲仙市から詐欺の被害をなくしましょう」と呼び掛けた。放送は事前収録しており、27日まで3日間流す。
 同署には、4月1日から6月23日までに「市役所職員を名乗る男から電話があり、還付金があるのでATM(現金自動預払機)で手続きするように言われた」などの相談や情報提供が12件寄せられている。同署管内で被害は確認されていない。
 同市も防災行政無線で被害防止を訴えているが、啓発強化のために同署に協力を求めた。黒崎署長は市役所本庁舎で事前収録に臨み「携帯電話で話しながらATMを操作している人を見掛けたら、詐欺の被害を疑い、お声掛けをお願いします」と、住民の声掛けが被害を防ぐことに役立つと訴えた。
 収録後、黒崎署長は取材に対し「詐欺グループはあの手この手でATMまで誘導するので、迷ったら警察などに相談してほしい」と話した。

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