リーグワーストタイの7敗目 ソフトバンク・石川に“負のスパイラル”の懸念

ツキを変えたいところだ

ソフトバンクの開幕投手・石川柊太投手(29)が苦しんでいる。25日の楽天戦(楽天生命)は5回を投げて8安打4四球4失点。リーグワーストタイの7敗目(3勝)を喫した。降板後は「今日は何もないです。毎試合、申し訳ない」と悔しさをにじませた。

もっとも、工藤監督が右腕を責めることはなかった。「打たれる時もある。打線とタイミングが合って勝てたりすれば全然違うんだろうけど、石川はそうなってないので。勝てない中で『もっといい投球をするためには』と悩んだ部分もあると思う」と胸中を思いやった。

それだけ6月は悪夢の〝無援護〟に泣かされた。過去3戦は石川が投げていた21イニングで打線の援護点はゼロ。ようやくこの日の26イニング目で1点が入った。先発が6イニング以上を投げて自責点3以内に抑えた際に記録されるQSはリーグトップタイの11度と試合は作っている。

かねて指揮官は自らの経験をもとに「(先発投手は)好投しても勝ちがつかないと調子までもが落ちてきてしまうことがある」と口にしている。チームの勝利のために失点できない息苦しい投球が続く中で、負のスパイラルに陥っている可能性もあるという。

石川といえば球界きってのアイドルグループ・ももいろクローバーZの大ファン。ももクロの〝節目の日〟には「(同士として自分を)応援してくれる、ももクロのファンのためにも頑張りたい」とも闘志を燃やす。ただ、今月は推しの「あーりん」こと佐々木彩夏の誕生日だった11日に、8回1失点の快投を見せながらも敗戦投手になる悔しい不運にも見舞われた。

昨季、最高勝率のタイトルを獲得するなど、もともとは勝率7割超えを誇る右腕。月が変わるとともにツキも変えて逆襲に転じたいところだ。

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