トランスジェンダー選手の五輪参加に〝いわくつき〟司会者が言及「夢の終わり」「惨事」

ピアース・モーガン(ロイター)

史上初のトランスジェンダー五輪代表に、あの男がガブリだ。ニュージーランド・オリンピック委員会は、東京五輪の重量挙げ女子代表(87キロ超級)に、トランスジェンダーのローレル・ハバード(43)を選出。波紋が広がるなか、メーガン妃や女子テニスの大坂なおみ(日清食品)に対する批判で知られる英国の元司会者ピアース・モーガンが英「デーリー・メール」のコラムで「ひどい間違い。女性選手の五輪の夢を殺す」と批判した。

ハバードは以前は男性として競技していたが、2013年に性別適合手術を受けた。国際オリンピック委員会(IOC)は、男性ホルモンのテストステロン値が一定以下なら、トランスジェンダー選手が女子として競技することを認めている。

モーガンは「男性が思春期を経た後に発症する優れた骨と筋肉密度を考慮していないため、これは完全に不公平な競争の場を作り出していると多くの専門家が主張している」と指摘。

「彼女は優れた男性由来の体の強さのおかげで『より速く、より高く、より強い』目標を達成しただけ」と言い切った。

またライバルの女子選手らから「悪い冗談のようだ」との声が上がっていることにも触れ「この決定は女性スポーツにとって惨事」と記した。

一方で「私はハバードを責めない。誰もが不公平と感じるなか、ハバードを大舞台に立たせることが本当に彼女にとって親切、協力的か?」と出場を認めたIOCなどが悪いとバッサリ。

「ハバードが東京で金メダルを獲得すれば、五輪の夢の終わりになるだろう。これは不公平で不平等だ」と訴えた。

注目を集めるトランスジェンダー選手問題。まだまだ波紋が広がりそうだ。

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