【全日本】史上初の3冠王座決定巴戦はジェイク・リーが制し第64代王者に「見ろ、この結果を!」

三冠チャンピオンになったジェイク・リー

歓喜の初戴冠だ! 26日の全日本プロレス東京・大田区総合体育館大会で行われた3冠ヘビー級王座決定巴戦は、ジェイク・リー(32)が制し新王者となった。

新型コロナウイルスの陽性判定が出た諏訪魔(44)の王者返上により、ジェイク、宮原健斗(32)、青柳優馬(25)の3人で争われた同王座史上初の巴戦。当初、諏訪魔に挑戦予定だった「チャンピオン・カーニバル」覇者のジェイクが底力を見せた。

巴戦・第1試合で宮原が青柳に勝利すると、続く第2試合でジェイクが宮原と対戦。連戦でダメージを残す宮原を、薄ら笑いを浮かべながらいたぶった。一度は流れが傾きかけながらも、最後はバックドロップで仕留めた。

続く第3試合では青柳と激突。しかし今度はジェイクに連戦のダメージが色濃く、ジャーマン3連発を食らい窮地に陥る。それでも終盤、青柳のエンドゲーム(変型フロントネックロック)を振りほどき、最後はD4C(垂直落下式ブレーンバスター)でトドメを刺した。

2011年8月に地元の北海道でデビューするも、同年11月に一度引退。15年5月の再デビュー後は、団体のエース候補として期待されながらも、結果を出せない日々が続いた。

だが19年に「王道トーナメント」を初制覇すると、今春の「チャンピオン・カーニバル」を初優勝。覚醒した男は一気に団体のトップに躍り出た。

試合後は「人生は挑戦だ。見ろこの結果を。諦めなければ形になるんだ」と、尊敬する故ジャンボ鶴田さんの言葉を引用しながら喜びを口にした。

すぐに芦野祥太郎(31)、石川修司(45)から相次いで挑戦表明を受けたが、2人による「挑戦者決定戦」を指示。さらに本来ならこの場で倒す予定だった諏訪魔に「お前との戦いは終わったわけじゃない。お前を倒して専務業に集中させてやる」とメッセージを送った新王者。王道マットに新風を吹き込みそうだ。

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