レッズ・秋山が急きょスタメンで今季4度目マルチ 苦手の〝左腕攻略〟を米メディアも高評価

4回、右前適時打を放った秋山(ロイター)

アピールにつながるか。レッズ・秋山翔吾外野手(33)が29日(日本時間30日)、本拠地でのパドレス戦に「8番・中堅」でスタメン出場。4打数2安打1打点で今月6日以来、今季4度目となるマルチ安打をマークした。

当初スタメンは予定されていなかったものの、相手先発の左腕スネルが登板を回避し右腕スタメンに変更されたことを受けて急きょ、先発起用が決まった。

1本目の安打は第2打席で飛び出した。4点ビハインドの4回二死一、二塁の場面。2番手左腕のラミレスから3球目のチェンジアップを右前へはじき返した。この一打で本塁へ突入した二塁走者はアウトと判定されたが、チャレンジによるVTR検証でセーフ判定へと覆り、秋山は同8日以来となる今季6打点目をマークした。

そして1点差となった6回の第3打席は元阪神の右腕ジョンソンとの対戦が実現。カーブをとらえた打球はボテボテのゴロとなりながらも、持ち前の俊足を生かして全力疾走し投手内野安打となった。この日、2つめの「H」マーク点灯に本拠地スタンドからも大きな歓声が沸き起こった。

だが追い上げも及ばずチームは4―5で敗戦。それでも複数安打の秋山は今季通算成績で打率を2割3分に引き上げ、打点も6とし、それぞれ数字を積み上げた。

ベル監督ら首脳陣から秋山は「対左投手」が課題と印象付けられている。それが証拠に、この試合では相手先発が左腕から右腕へ代わったことでスタメンチャンスが巡ってくる格好となっていた。その中で放った1本目の適時打は2番手の左腕を〝攻略〟した結果によるものだっただけに、大きなインパクトとなったのは間違いない。

地元メディア「シンシナティ・コム」のレッズ番ボビー・ナイチンゲール氏も自身のツイッターで「秋山翔吾は左腕のニック・ラミレスから適時打を打った。(二塁走者の)ジョーイ・ボットが本塁で(最初の判定で)アウトになったが、リプレイレビューで判定が覆された。秋山は、今年の対左投手で3勝9敗」と書き込み、秋山の左腕攻略を高く評価している。

これから夏本番を迎えるシンシナティでMLB2年目を戦う秋山の巻き返しを期待したい。

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