巨人・山口俊投手(33)が自身2度目となるノーヒットノーラン達成を、あと一歩のところで逃した。
30日の広島戦(東京ドーム)で7回まで得点どころか安打すら許さず、球場内もザワつき始めていた8回一死。カウント1―2から内角に投じた149キロ直球を野間に捉えられ、右翼席まで運ばれてこれが決勝点となった。山口は8回1失点、10奪三振の内容ながら巨人復帰2戦目で今季初黒星を喫した。
ただ、メジャーの舞台も経験し、進化した姿を見せつける内容だった。「ファーストライクの重要性」を再認識させられ、この日は5回までの打者17人に対して初球がボール球だったのはわずか3人。投手に有利なカウントに整え、この回までに要した球数は78球だった。こうした部分については山口自身も「ストライク先行で自分有利で進めていけたのかなとは思っています」と一定の満足感を示した。
しかし、とにかく「結果」にこだわる右腕は「やっぱり負けは負け」と悔しさも残した。野間への1球には「甘いところには入ったと思うんですけど、その前の打席だったりで、まさか追い込まれてあそこまで強い打球をイメージしていなかったんで。まだカウントが有利だったんでね。もう1個丁寧に、内目にいくんじゃなくてボールでもいいみたいに投げられれば良かったのかな」と唇をかんだ。
先発として申し分ない結果だが、悔しさは次回登板で晴らしたい。