オスプレイ定期整備、厚木基地隣接の工場で 日本飛行機が受注

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 米軍輸送機オスプレイの定期整備が今月以降、在日米海軍厚木基地(神奈川県大和、綾瀬市)に隣接する日本飛行機(本社・横浜市)の厚木工場内(大和市)で実施されることが1日、分かった。同社の親会社の川崎重工業(東京都)が神奈川新聞社の取材に明らかにした。県は「整備のためといえども、説明がないまま飛来するのはあってはならない」として、政府に情報提供を求める考えを示した。

 日本飛行機は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に所属する米海兵隊のオスプレイの整備企業として、新たに米軍から選定された。川崎重工業によると、厚木工場内の格納庫で整備に当たる。実際にいつから整備が始まるかは明らかにしていない。米側が公表した情報では、契約期間は今月1日から2030年末までで、契約額は最大約250億円。

 同機の定期整備拠点はこれまで陸上自衛隊木更津駐屯地(千葉県木更津市)の格納庫で、SUBARU(スバル)が整備を受注。7月以降、スバルも引き続き定期整備を受注している。

 県は6月25日、防衛省から日本飛行機が整備企業に選定されたと情報提供を受けたものの、厚木基地にどの程度飛来するかなど詳しい情報は入っていないという。県基地対策課は、整備のために厚木基地に飛来すれば「基地の周辺住民に何らかの負担が新たに生じる可能性がある」と指摘。関係市と連携し、厚木基地への飛来頻度など運用に関する情報提供を政府に求めていく。

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