【ノア】GHC王者・丸藤正道「負けに等しいよ…」 杉浦と異例のシングル前哨戦で屈辱ドロー

杉浦に押されたままで試合を終えた王者・丸藤

初防衛に黄色信号か。ノアの横浜ラジアントホール大会が3日に行われ、V1戦(11日、仙台サンプラザホール)を控えるGHCヘビー級王者・丸藤正道(41)が、挑戦者のGHCナショナル王者・杉浦貴(51)と15分1本勝負を引き分けた。

異例となるタイトル戦直前の第1試合でのシングル戦は、6月30日の後楽園ホール大会での8人タッグ戦で杉浦の〝秘技〟「米満リフト」にまさかの敗北を喫した丸藤が対戦を呼び掛けることで実現。大会開始早々の豪華対決に会場の期待感が高まる中、両雄はゴングと同時にベテラン対決らしく高度な先の読みあいを展開した。

だが、短い試合時間で一気にギアを上げることに成功したのは挑戦者だった。雄たけびを上げながらのタックルなど強烈な攻撃を、丸藤は何発も被弾。その後はパーフェクト・キーロックを脱出され、真・虎王もカウント2で返されると、終了直前にはフロントネックロックで捕獲され、そのままゴングとなった。

もし試合がそのまま続いていれば屈辱の失神負けの可能性が大だっただけに、試合後は「負けに等しいよ…」と苦々しい表情。さらに「あいつを攻略するために組んでもらったのに、8割方押されていた。やっぱり一筋縄ではいかない。杉浦貴のスキを見つけるつもりが、スキがなくなってしまったかもしれない」と悩めるコメントを口にした。

6月6日のサイバーファイトフェスティバルで武藤敬司を破り、劇的な戴冠を果たしたばかりの丸藤。それからわずか1か月で王座陥落という憂き目だけは見たくないが…。

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