【名古屋場所】進退かける白鵬が白星発進「ただいまという感じ」

明生(奥)を掛け投げで下した白鵬

大相撲名古屋場所初日(4日、愛知県体育館)、進退をかけて出場の横綱白鵬(36=宮城野)は小結明生(25=立浪)を掛け投げで下し、白星発進した。

まるで大一番を制したかのような表情だった。白鵬は左四つがっぷりで組み合い、外掛けで崩しにかかる明生を退けた。ギリギリの攻防を制し、取組後は「(相手は)重さもあった。経験とうまさで(自分が)ちょっと上回ったのかな」と振り返った。

館内に鳴り響く大きな拍手に「気持ちよかったです」と率直な感想を語った横綱。3月に古傷の右ヒザの手術を受け、リハビリや稽古で汗を流して再び土俵に帰ってきた。かねて今場所で進退をかける意向を示していただけに「いろんな思いがあるし、しゃべったら今日、終わりませんからね。『ただいま』という感じ」と安堵していた。

薄氷の勝利を手にした後の表情について「それは千秋楽に言います」と言い残して会場を後にした白鵬。〝15日間の戦い〟は始まったばかりだ。

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