あす8日(木)にかけて 山陰を中心に大雨続くおそれ 土砂災害や河川の氾濫に厳重警戒

 活発な梅雨前線の影響で、7日(水)は西日本で記録的な大雨となっている所があり、山陰を中心に同じような場所で非常に激しい雨が降り続いている。災害の危険度が高くなっているため、今後も土砂災害や河川の氾濫に厳重な警戒が必要だ。

土砂災害に厳重警戒

 7日午前は島根県や鳥取県に線状降水帯が発生し、両県に「顕著な大雨に関する気象情報」が発表された。西日本は7日午後も、山陰を中心に発達した雨雲が流れ込みやすい状態が続くため、土砂災害、河川の増水や氾濫に対して厳重な警戒が必要だ。
 なお、静岡県ではこれまでの大雨により、地盤の緩んでいる所があるため、引き続き土砂災害に厳重な警戒が必要となる。

 7日は暑さに対しても注意が必要で、昼過ぎにかけて関東から西で30℃前後、西日本は33℃くらいまで上がる所がある見込み。湿気が多くかなり蒸し暑い状態が続き、汗をかきやすいため意識的な水分補給が必要だ。
 なお、今夜も西日本、特に九州で気温が下がりにくい予想で、寝苦しい状態が続く見込み。屋内は湿気を取り除くだけでも、不快な状態が改善する場合もあるため、エアコンを適切に使うよう心がけたい。

8日(木)さらに状況悪化か

 西日本はあす8日(木)午前中にかけて、雨雲の発達しやすい状況が続き大雨のおそれがある。特に中国地方は山陰を中心に、一定時間、発達した積乱雲がかかり続ける可能性があり、これまの大雨に加えて、さらに雨量が多くなる所があるおそれがある。土砂災害、河川の増水や氾濫に対して、より一層の警戒が必要となりそうだ。
 急激に周囲の状況が悪化し、場合によっては甚大な被害が発生するおそれがあるため、少しでも危険を感じた場合には、自ら安全な場所へ移動する判断が必要となる。

 9日(金)も東北南部、東・西日本は雨の降る所が多く、日本海側を中心に大雨のおそれがある。西日本の日本海側はその後、11日(日)ごろにかけても発達した雨雲の通り道となり、総雨量が多くなるおそれがある。
 今後も、大雨に伴う災害に対して油断できない状況が続きそうだ。

(気象予報士・高橋和也)

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