エンゼルス・大谷翔平が7回無四球2失点で日米通算50勝達成 打者でも同点二塁打

投打で活躍した大谷(ロイター)

エンゼルスの大谷翔平投手(27)は6日(日本時間7日)に本拠地アナハイムでのレッドソックス戦に今季10度目のリアル二刀流となる「2番・投手」で先発し、7回を5安打2失点、4三振無四球で今季4勝目(1敗)を挙げて日米通算50勝を達成した。打者26人に89球。ストライク65球でストライク率は73%だった。打者としては初回に1失点した直後の打席で右越えに同点適時打を放ち、4打数1安打1打点だった。チームは5―3で勝った。

初回のマウンドでは先頭ヘルナンデスにいきなり右翼線二塁打を許し、一死三塁で3番マルティネスの左犠飛であっさり先制点を失った。続くボガーツの強烈なゴロが自らのグラブに飛び込んでくる幸運に助けられ、最少失点で切り抜けるも前途多難を思わせた。

しかし、自分のバットで同点適時二塁打を放ち、さらにスタッシの6号2ランで3―1と逆転した2回は二ゴロ、一ゴロ、右飛と9球で三者凡退。3回も8球で三者凡退と落ち着きを取り戻した。

4回は先頭バードゥーゴに左翼線二塁打を浴び、強力クリーンアップを迎えた。3番マルティネスはカウント1―2から外角低めの97・5マイル(約157キロ)の直球で空振り三振。4番ボガーツは1ストライクから2球目のカットボールで中飛、5番ディバースは98・5マイル(約159キロ)の直球で二ゴロに仕留めた。

5回を11球で三者凡退で終えると6回に再びピンチを迎えた。先頭ウォンに右越えの二塁打。続くヘルナンデスの中飛で走者は三塁へ。二死後にマルティネスに内角の95マイル(約153キロ)の直球で詰まらせるも左前に運ばれて3―2とされた。そして4番ボガーツは中堅への大飛球。中堅手レガレスはジャンプしながらフェンス越しにグラブを出して〝ホームラン〟をつかみ取った。超美技で逆転を許さなかった。

フレッチャーの三塁への適時内野安打で2点を追加して5―2の7回は先頭ディバースに右前打を許し、捕逸で無死二塁とするもレンフローを外角低めのスライダーで空振り三振。アローヨを二飛、サンタナを二ゴロに打ち取り今季最長タイの7回2失点で降板した。

前回登板した6月30日(同1日)のヤンキース戦でストライクが入らず1回持たずに⅔回を2安打5四死球の大乱調。自己ワーストの7失点でKOされた。この日、その教訓を生かしてストライク先行。メジャー2度目の無四球で初球から2球続けてボールは1度だけ。フルカウントも1度だけだった。カットボールが要所でさえた。

打者では1点を先制された直後の初回無死二塁で相手先発の右腕イオバルディと対戦。1ストライクからの2球目、89・5マイル(約144キロ)の真ん中低めのスプリットをフルスイング。107・5マイル(約173キロ)の弾丸ライナーは右翼フェンスにワンバウンドで達する同点適時二塁打となった。

2回二死二塁は内角のカットボールを見逃し三振。5回無死一塁は内角高めの直球に押されて三飛。3番手の右腕ワークマンと対戦した6回二死満塁は内角高めのカットボールに空振り三振だった。

日米通算50勝を自ら祝砲を上げることはできなかったが、前半戦最後の登板を白星で締めくくった大谷。後半戦も白星を積み重ね、2桁勝利をマークしてほしい。大いに期待だ。

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