鷹・和田が松坂を最後まで気遣う「まだ大輔が声を発していない」

ロッテ戦の試合前、空を見上げる和田

盟友ゆえに寂しさを募らせた。ソフトバンク・和田毅投手(40)が7日、ZOZOマリンスタジアムで西武・松坂大輔投手(40)の引退決断を受けて取材に応じた。6日夜に電話で報告を受けたという和田は「もちろん寂しい思いがありますし、彼がそういう決断をしたということは、よっぽどのことだったんだと思います」と盟友を慮った。

浜田高時代に自身も甲子園を沸かせる中で、怪物・松坂のすごさを目の当たりにして志を高く持った。努力を重ねて球界屈指の左腕に成長し、同じようにメジャーにも渡った。かねて「松坂大輔がいたから、今の僕はある」と節目で振り返ってきた。お互いさん然と輝く実績を築いてきた一方で、故障に苦しんだ野球人生。意識し合い、互いが〝心の支え〟でもあっただけに語り尽くせない思いがある。
「引退ということに関して、まだ大輔が声を発していないのに僕が気安く話すことはできない。言葉にはできない長い年月がありますんで…」と多くを語らなかったところに、2人だけの特別な歴史を感じさせた。

今季からソフトバンクと2年契約を締結しており、来季は「松坂世代」では唯一の現役選手となる。多くを語らずも、ファンは左腕の心中を理解しているはずだ。

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