6年目の大ブレークも… オリックスの“ラオウ”杉本にグッズ展開の「壁」

6年目の大ブレークだが

オリックス躍進の原動力となっている〝ラオウ〟こと杉本裕太郎外野手(30)に、球団がもどかしさを抱えている。

現在、打撃3部門でトップ争いをし、球宴に監督推薦で初選出。7日には6月の月間MVPに輝き、杉本は「奇跡のような1か月だった。わが生涯の1か月で一番調子がよかった。1、2、3番が塁に出てくれるので常に得点圏に回ってきた。チームメートに感謝です」と笑顔を見せた。

6年目で大ブレーク。ニックネームの〝ラオウ〟もすっかりファンの間で定着し、本塁打後にカメラ前で右手を突き上げるラオウ〝昇天ポーズ〟もおなじみとなった。

しかし、これだけラオウが浸透しても球団に〝ラオウグッズ〟はなく、球団映像や印刷物にも一切〝ラオウ〟は登場していない。杉本が心酔するラオウはいわずもがなの漫画「北斗の拳」(作者・武論尊、原哲夫)の登場人物。商品化するにはライセンス問題が立ちはだかり、これだけブレークしてもビジネス展開できない状況にある。

球団の営業関係者は「こちらもライセンスで商売する立場ですし、勝手に使うことはもちろんできません。ニックネームが浸透しているのはうれしいことですが…。ファンに喜んでもらいたいですし、商品化の可能性はあると思いますが、今のところ何も動きはありません」と話した。

ファンから「ラオウグッズはないのか」「ポスターがあったら買いたい」と熱望する声も増えている。オリックスは3月にキン肉マン(作・ゆでたまご)とコラボしているだけに、何とか権利関係をクリアしてもらいたいが…。

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