〝教育界のノーベル賞〟トップ50 実践成果、故郷に還元 上越市出身竹内啓悟さん 市役所を表敬

 上越市出身の竹内啓悟さん(36)は昨年、〝教育界のノーベル賞〟といわれる「Global Teacher Prize」のトップ50に選ばれた。現在は東京で教育ベンチャービジネスを開始しており、7日に市役所を訪れ、野口和弘副市長や早川義裕教育長らに同市の教育に協力したい旨を伝えた。

教員としての実績を基に、企業でオンラインのキャリア教育を始めた竹内さん

 竹内さんは高田高卒。大学卒業後、ベネッセコーポレーション(岡山市)の勤務時に教育への興味を深め、「現場で面白い教育コンテンツをつくりたい」と、都内の私立中高一貫校の教員に転じた。学校では企業と協働で企画やプログラミングを行うなど、「生徒が行ったことが社会にアウトプット(反映)される」授業を行い、受賞につながった。トップ50に選ばれた日本人は竹内さんで4人目。ブリタニカ・ジャパンの国際年鑑2021の「未来の創造者たち」にも紹介された。

 現在は方法と成果を一つの学校だけでなく、より広めるために教育ベンチャー企業「SEKAISHA」でオンラインによるキャリア教育を行う「ジュニア・ビジネス・アカデミー」を立ち上げた。8月後半に体験講座、冬ごろに本格始動する。「上越は生徒や学校の減少などの課題があることを知った。学校の枠を超えて企業と交流するなど、何とか協力したい」と成果を故郷に還元したい考えを話した。

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