中日・高橋周 意地の適時打で勝利に貢献 与田監督「結果を残していくことが、彼の心を安定させる」

中日・高橋周平

中日・高橋周平内野手(27)がキャプテンの意地を見せた。

10日のDeNA戦(バンテリン)に「7番・三塁」で先発出場。4回一死二、三塁で右中間へ先制の2点適時二塁打を放ち「なんとか走者を還すことができて良かったです」とホッと安堵の表情を浮かべた。これがチームにとっても18イニングぶりのタイムリーとなり、チームの3連勝に貢献した。

昨季は自身初となる打率3割(3割5厘)をマークしたが、今季は試合前まで打率2割6分で得点圏打率2割と低迷。この日も第1打席の2回一死一、二塁の好機で二ゴロ併殺に倒れ、得点を挙げることができなかった。

そんな中で回ってきた2度目のチャンスでリベンジに成功。試合後、与田剛監督(55)は高橋周の先制タイムリーに「よく打ってくれました。これをどんどん続けてほしい。とにかく結果を残していくこと。それが彼の心を安定させることだと思うので、そこしかない」と期待を込めた。

打撃不振の高橋周が4タコだった7日の試合後、与田監督は「精神的にもきつくなっているような状況かもしれない」として翌8日に今季初めてスタメン落ちを断行。これで精神的にもリフレッシュできたのか9日に2試合ぶりに先発出場すると、さっそく第1打席で安打を放った。

この日も2試合連続安打を放ったが、適時打は6月27日の広島戦以来9試合ぶり。ところが、高橋周の状態を指揮官は「徐々によくなっているのでは」と言いつつも「打ち損じたりとかもあるので、1球目、2球目がちゃんと振れるようになってくれば、より上がっていくのではないか」とさらなる上積みを望んでいる。

報道陣から、8日に1試合休ませたが、高橋周のメンタルはまだやられているのかを問われると、指揮官は「まず休ませたわけではなく、外した」と強調。その上で「メンタルがやられているという表現は使ってほしくない。そういうことではなくて、打てなければいろいろ考えてしまうので、うまくいかないところを違う方向から考えさせるということ。練習でいろんなことを試させたり、ゲームから外すことで見えてくるものもある。そういったところをコーチとも話し合いをしていきながら実際、調子も悪かったのであのゲームは外した」と説明した。

高橋周も自身の状態について「普通です」と話しているが、キャプテンが完全復調すれば、チームに大きな勢いがつくはずだ。

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