モイネロ帰還で〝王道継投〟復活のソフトバンク 工藤監督「後半の計算の仕方が違う」

復帰早々、好投を見せたソフトバンク・モイネロ

ソフトバンクは10日のオリックス戦(ペイペイ)に3―1で逆転勝ち。連敗を3で止めて勝率を再び5割に戻した。工藤公康監督(58)は、五輪予選のため一時離脱していたモイネロの帰還で復活した「王道継投」にご満悦だった。

安定感のある締め方だった。6回までをチーム勝ち頭のマルティネスが116球の力投で1失点。7回は板東、嘉弥真でしのぎ、8回は復帰戦のモイネロが2人の走者を背負いながらも無失点に封じた。最後は森不在の中で抑えに定着した岩崎が締めて、先月22日以来の2セーブ目。指揮官は最強セットアッパーの存在の大きさを再確認した様子だった。「なんだかんだ言って、0に抑える。モイネロがいてくれるのといないのとでは、後半の計算の仕方がだいぶ違う。僕らの継投が楽というよりも、チーム全体として『よし、いける!』という雰囲気になる」。切望していた「本来の形」を取り戻し、反転攻勢に腕をぶした。

攻撃では4番に川島を起用し、3年目の野村をプロ初スタメンに抜擢。オーダーを刷新して、一戦必勝のスタイルを押し出した。「とにかく今は波に乗るまでは、しっかりと1試合1試合オーダーが変わったとしても、勝ちを目指してみんなが力を合わせることが一番。出る出ないというのはあるかもしれないが、みんなで一致団結することが何より大事」。流れを変えるきっかけとなりそうな価値ある1勝だった。

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