【ニッポンハムレディス】美人ゴルファ・ー堀琴音が涙の初V「頭が真っ白になった」

堀琴音

涙の初Vだ――。ゴルフの国内女子ツアー「ニッポンハムレディス」最終日(11日、北海道・桂GC=パー72)、2位で出た堀琴音(25=ダイセル)が5バーディー、ノーボギーの67で回り、通算14アンダーで並んだ若林舞衣子(33=ヨネックス)とのプレーオフを制し悲願のツアー初優勝を飾った。

勝負のプレーオフ3ホール目、堀は何度も胸に手を当てて深呼吸した。「すごく緊張を感じていた。今、できることは深呼吸しかない」。バーディーパットは外したものの、ウイニングパットを決めた堀は両手を突き上げて歓喜の笑顔。涙で何度も顔を拭いながら、喜びに浸った。

「いろんな本当に苦しかった思い出がこみ上げてきて…。頭が真っ白になって泣いてしまいました(笑い)」

姉はツアー2勝の堀奈津佳(29=サニクリーン)で、2014年のプロデビュー時から〝美人姉妹ゴルファー〟としても注目されてきた。16年には賞金ランキングで11位に入るなど順調に成績を上げたが、近年は不振に苦しみ、予選通過からも遠ざかっていた。

「ゴルフをやめよう」と思ったこともあったが、やめられなかった。「私の人生、全然すっきりしないままで終わるんじゃないかと。当たって砕けろじゃないですけど、挑戦して悔いはない、という人生になりたいなと思った」。予選を通らない日々にもあきらめず、森守洋コーチ(44)、原江里菜(33=NEC)からもポジティブな言葉をかけられ、前を向いてきた。

そうした中で、今年3月の「ダイキンオーキッドレディス」で約2年ぶりに予選通過。パワーを生かしたショットを身につけ、ゴルフへの取り組み方を変えていきながら、徐々に上位でプレーする機会を増やした。今大会も「気持ちを強く持って、それができた」。苦境を味わった分、精神面で大きな成長を遂げた。

「すぐに2勝目、3勝目を挙げて何勝でもできるように頑張りたい」。堀のサクセスストーリーは始まったばかりだ。

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