DeNA 9回二死から追いつく執念ドロー 19歳・森が初マルチ&初盗塁「いい結果に」

DeNA2年目の森

DeNAが11日、中日戦(バンテリン)で5―5と引き分けに終わった。それでも土壇場で追いつく〝価値あるドロー〟。中でも「2番・遊撃」で今季初先発出場を果たしたプロ2年目・森敬斗内野手(19)の躍動が光った。

敗戦濃厚の空気が漂う中、ハマの若武者が執念を見せた。三塁側ベンチのボルテージが最高潮となったのは、1点ビハインドのまま、あと1人にまで追い込まれた9回二死の場面だ。この日、4打席目の森が相手守護神R・マルティネスから右前打で出塁を果たす。これで4打数2安打とプロ初の複数安打をマーク。さらに3番・佐野を打席に迎え、積極果敢に2球目で二盗を仕掛け、プロ初盗塁も決めた。

しっかりと〝お膳立て〟を作ると、佐野が右前への同点適時打。森は自ら三塁を駆け抜けて一気にホームへ生還。そのまま5―5の引き分けへと持ち込んだ。

遊撃守備でも3回に高橋周の放ったゴロを逆シングルで捕球し、体勢を崩すことなく一塁送球でアウトにするなど存在感を発揮した。攻守に渡る活躍に、試合後の森は「緊張はあったが、ファームでやってきたことをしっかり発揮しようと臨んだ。いい結果につながって良かった」とコメント。

4位・中日との3連戦を2敗1分で終えた。同一カード3連敗は何とか阻止したものの、現在5位のチームは中日と3・5ゲーム差。最下位・広島には0・5差に詰め寄られている。しかし、森ら若手の台頭など好材料も多い。1つでも多く白星を積み重ね、浮上を狙いたいところだ。

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