大相撲名古屋場所8日目(11日、愛知県体育館)、6場所連続休場明けの横綱白鵬(36=宮城野)が幕内琴恵光(29=佐渡ヶ嶽)を寄り切り、51回目の中日勝ち越しを決めた。
初の横綱戦となった相手に、何もさせない横綱相撲で洗礼を浴びせ「タイミングよく前に出られた」と振り返った。ストレート給金については「6月初めからしてみれば想像できなかったが、場所が入ってからはいきそうだなと。まあ一つクリアしたことになるのかな」とホッとした表情を見せた。
ここまで、相手を寄り切っての白星は5日目の逸ノ城戦とこの日だけで、相手を圧倒するような姿は多くはない。しかし7つの決まり手を駆使して8勝を挙げたように、土俵上のスキルや経験値は他を圧倒している。ブランクを経ても〝勝ち勘〟は鈍っておらず、45回目の優勝は確実に視野に入ってきている。
Vレースは大関照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)と一騎打ちの様相も「自分のことで精いっぱい」。それでも、大横綱の目は自信に満ちあふれていた。