孫正義ソフトバンク会長率いるビジョンファンドが、韓国のユニコーン企業である「ヤノルジャ」に約1千億円を投資すると英FT(フィナンシャルタイムズ)紙が報じた。同投資については、以前から韓国メディアなどで報じられていたが、有力紙が報じたことで、一気に実現可能性が高まった。ヤノルジャは年内の米上場を目指いしてるとみられる。
(参考記事:ビジョンファンド、韓国「ヤノルジャ」への投資を確定か…韓国紙報じる)
英フィナンシャル・タイムズ(FT)は9日(現地時間)、消息筋を引用し、ソフトバンクはヤノルジャの持分10%に相当する8億7000万ドル(約1000億円)の株式を買収する計画であると報じた。 FTによると、ビジョンファンドは最近ヤノルジャへの投資を確定したという。
契約が確定されると、ヤノルジャはクーパンに続き、韓国で二番目の大規模なビジョンファンドからの投資を受けることになる。去る4月にニューヨーク取引所に上場したクーパンはソフトバンクから30億ドル(約3千3百億円)の投資を受けていた。
ヤノルジャはイ・スジン総括代表が2007年に創業した旅行・レジャーの予約プラットフォーム企業であり、イ代表のモーテルの従業員時代の経験をもとに運営され、ユニコーン企業となった。
ヤノルジャは、韓国のオンライン旅行プラットフォーム(OTA)企業では最大規模であり、エアベッド&ブレックファストやブッキングドットコムのようなグローバルOTA事業者と競合している。ヤノルジャの2019年の企業価値は約10億ドル(約1100億円)だ。
今回の投資誘致をきっかけにヤノルジャは、韓国ではなく米国ナスダックへの上場を推進する可能性も大きくなったとFTは分析している。
(参考記事:ビジョンファンド、韓国企業「ヤノルジャ」に970億円を投資か…実現すれば韓国企業で4社目)
(参考記事:「韓国は財閥中心からスタートアップへと徐々に変化」米WSJが評価 「ユニコーンの数は中印に次ぐアジア3位」)
(参考記事:クーパンNY市場上場、時価総額は9.6兆円に…アリババ以来最大の米上場外国企業)
文=KOREA ECONOMICS編集部