【新日本】IWGP王者・鷹木「ヒザ神になる!」飯伏迎撃へ故郷の2大レジェンド憑依させる

鷹木信悟

新日本プロレスのⅠWGP世界ヘビー級王者・鷹木信悟(38)が、飯伏幸太(39)との初防衛戦(25日、東京ドーム)に向け秘策を練っている。シリーズ前に地元の山梨に帰省し英気を養った王者は、故郷が誇る2大レスラーに共通する新兵器の開発に意欲。カミゴェを必殺技とする挑戦者に対し、大胆な宣戦布告を放った。

鷹木はV1戦で同い年の「昭和57年会」で切磋琢磨してきた飯伏を迎え撃つ。挑戦者は新型コロナワクチン接種による副反応が見られたため10、11日の札幌大会を欠場したが「こんなご時世だから仕方ない部分もある。ドームにはベストの状態で来てくれると信じている。飯伏のことだから逆にパワーアップした姿で戻ってくるかもしれないし、そうでなきゃ倒す意味もない」とモチベーションは低下していない。

シリーズ開幕前には山梨に帰省し、王者としての使命感をさらに強めた。長崎幸太郎県知事(52)を表敬訪問し、地元の高校では大歓迎を受けた。「山梨の人が喜んでいる姿を見て、自分の背負っているものの重さを実感したよ」と振り返る。
同時に飯伏戦に向けた新兵器もひらめいたという。「ジャンボ鶴田はジャンピングニーパット、武藤敬司はシャイニングウィザード…。偉大な山梨出身の2人のレスラーに共通するのはヒザの名手ということ。俺も同郷としてヒザを使ったインパクトのある技があってもいいかなと。それが飯伏戦の秘策になるかも、なんてことを考えてたよ。ヒザは飯伏の専売特許というわけじゃないんでね」

そこまで明かしてしまって果たして秘策と言えるのかという素朴な疑問はさておき、カミゴェという必殺技を持つ飯伏との王座戦を前に、何とも大胆不敵な予告だ。

「おきて破りのカミゴェ? それはもうジェフ・コブがやってるし、俺が二番煎じをするわけないだろ。そんな安直な男だと思われても困るよ」と、さんざん「鷹木式」の名のもとに他選手の技を借用している男とは思えない言葉とともに笑みを浮かべた。
キャリア17年目にして、ついにたどり着いた東京ドームのメインイベントにも特別な感情がある。「3年前に新日本のドームを見に行って、飯伏の入場を写真に収めてたんだ。いつかここでこいつとやるんだ、と思ってね。そう考えると感慨深いものはあるけど、決して夢ではなく目標の一つだったわけだから。これをクリアして、俺はまた次の目標に向かって走るだけだよ」。飽くなき向上心を胸に、ザ・ドラゴンが防衛ロードをスタートさせる。 (岡本佑介)

© 株式会社東京スポーツ新聞社