韓国でタワークレーン59台がリコール 中国ズームライアン製

中国のズームライアン(ZOOMLION HEAVY INDUSTRY/中連重科)が生産したタワークレーン59台が韓国でリコールに入る。

13日、韓国国土交通省によると、9日に開かれ、建設機械の製造上の欠陥審査評価委員会において韓国の輸入会社である(株)ドゥドゥ・インターナショナルが提出したタワークレーンの製造上の欠陥是正措置計画を審議・承認した。

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今回の審議は、ズームライアン制作のタワークレーンのスルーイングマスト溶接部に亀裂が発生しているとの利用者による情報提供に基づいて輸入会社であるドゥドゥ・インターナショナルが自発的に是正措置(リコール)の計画を国土部に提出したことによるものだ。

スルーイングマストはターンテーブル(回転装置)とジブ(物をぶら下げ回転するクロスバー)を接続する部品である。

輸入・製作会社は溶接部の亀裂の原因について、マスト内に流入した降雨が凍ったことで発生したものと分析し、凍結問題を解決するためにマストに降雨が流入しないように雨水膜板を溶接付着させる補完案を提案した。

(画像:リコールを伝えた韓国国土交通省の公文書キャプション)

しかし審査評価委員会はは、部品に雨水膜板を追加で設置する場合、溶接部の変形など2次的な問題が懸念され、溶接品質不良も完全に排除することはできないことから、同部品を全面交換する案を提案し、輸入・製作会社もこれを受け入れた。

これにより、2017年12月から2021年2月までに製作されたL250-18機種のタワークレーン59台のスルーイングマストを製作メーカーの責任の下、全量新規部品と交換することになる。

国土部建設産業課のキム・グァンリム課長は「今回の措置は、タワークレーンを直接製作した原製作会社が安全を保証し、責任のもと措置した初の事例という点で意味がある」とし「今後もタワークレーンの安全性は、原製作者の責任下の検証されなければならない」と述べた。

(写真:Pixabay)

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