エンゼルスが人材不足の外野手を補強 イートンとメジャー契約

日本時間7月15日、エンゼルスはホワイトソックスから解雇された32歳のベテラン外野手、アダム・イートンとメジャー契約を結んだことを発表した。エンゼルスは正右翼手に予定していたデクスター・ファウラーが開幕直後に今季絶望となっただけでなく、正中堅手のマイク・トラウトと正左翼手のジャスティン・アップトンが故障者リスト入りし、外野の守備経験が少ない選手を外野手として起用する試合が多くなっていた。なお、イートンの加入に伴い、左腕のディロン・ピータースがDFAとなった。

エンゼルスではここ数週間、ルイス・レンヒーフォ、フィル・ゴスリン、ホゼ・ロハスといった内野手登録の選手たちが外野を守ってきた。また、外野手登録のテイラー・ウォードも経験の少なさを露呈する場面が多く、「本職の外野手」の不足はチームの大きな弱点となっていた。メジャーリーグ公式サイトは「イートンの加入は守備面において大きなグレードアップになる」と指摘。トラウトとアップトンが復帰するまでのあいだ、左翼ウォード、中堅フアン・ラガレス、右翼イートンの布陣が基本になると予想している。

現在32歳のイートンはメジャー10年目のベテラン外野手。ダイヤモンドバックスで2年、ホワイトソックスで3年、ナショナルズで4年プレーしたあと、今季は5年ぶりに古巣・ホワイトソックスに戻ってきた。持ち前の好打と好守で「2番・右翼」として期待されていたが、開幕からなかなか調子が上がらず、58試合に出場して打率.201、5本塁打、28打点、2盗塁、出塁率.298、長打率.344、OPS.642と不本意な成績に。日本時間7月8日にホワイトソックスからDFAとなり、トレード先も見つからず、同14日に解雇され、すぐにエンゼルスが拾った形となった。

イートンは今季ホワイトソックスと1年800万ドルの契約を結んでいたが、残りの年俸はホワイトソックスに負担義務があるため、エンゼルスはメジャー最低保証年俸でイートンを雇うことができる。イートンの調子が上がらないようであれば、トラウトやアップトンの復帰時に解雇すればいいため、エンゼルスにとっては完全にノーリスクの補強と言える。メジャー通算出塁率.356を誇るイートンが本来の調子を取り戻すようであれば、下位打線のチャンスメーカーとして機能し、大谷翔平の前にランナーがたまるケースも増えるかもしれない。

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