松井一郎市長がワクチン接種と肝炎検査の〝セット売り問題〟に言及「なぜそうしたのか」

松井一郎大阪市長

大阪市の松井一郎市長(57)が15日、市役所で報道陣の取材に応じ、市内の某クリニックが新型コロナワクチンの接種を希望する市民に対し、肝炎や風疹の検査をセットにしていると苦情が寄せられている件について言及した。

本紙は実際にクリニックで接種を受けた人の話として、検査をセットで行わなければワクチン接種しないと言われ、拒否した人がワクチンを接種できなかっただけでなく、「10分間の接種枠に100人近い予約を入れ、密ができていた」「接種を屋外の駐車場で行っていて衛生面が心配」「医師の問診がない」「接種後は副反応を見る時間をおかず、早々に帰っていいと言われた」などの〝疑惑〟を伝えた。

検査を受けても市民に負担はないが、市は検査を行う医療機関に約7000円の補助を行っている。

松井氏はこの問題について「肝炎の検査を広げることは悪いわけじゃないが、ワクチンとセットにしなくてもいいんじゃないか。なぜ、そういうことをしたのか。もし、肝炎の検査をしないとワクチン接種しないというなら問題。きちっと説明して肝炎の検査を広めるのはこちらも求めていることだが、セットにする必要はないんじゃないか。なぜ、そうされたのか疑問を持ちます」と首を傾げた。

その上で、他のクリニックで同様の問題が起きていないか調査する考えについては「もしセットということがあれば、ないようにお願いはするが、今のところ他で起こっているという情報はない。報道もされているし、本来の診療所としてのルールに沿った形でワクチン接種いただけると思っている」と話した。

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