【横浜市長選】林市長が4選出馬を正式表明 IR横浜誘致「活性化に重要」

4選立候補を表明した林文子横浜市長=横浜市役所

 任期満了に伴う横浜市長選(8月8日告示、22日投開票)を巡り、現職の林文子市長(75)が15日、市役所で会見し、無所属で出馬すると正式に表明した。カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致と新型コロナウイルス対策の推進を軸に市政継続を訴えた。

 同市長選に立候補の意向を示したのは9人目。同氏の態度表明で戦いの構図がほぼ固まった。

 会見で林氏は「3期12年の経験を生かして新型コロナウイルス対策を引き続き進める。医療、福祉、教育をきちんとやるためにも、なんとしても横浜市の経済を活性化させる」と表明。「経済活性化の一つの核がIR。観光事業をもっと活性化させるために重要で、実現に向けて引き続き取り組む」などと述べた。

 林氏はダイエーの会長や東京日産自動車販売の社長などを経て、2009年の横浜市長選で民主党(当時)の推薦を受け初当選。13年は自民、公明、民主党の推薦を受けて再選し、17年は自民、公明党の推薦を得て3選している。

 同市長選には、元国家公安委員長の小此木八郎氏(56)=衆院3区、自民党=、立憲民主党が推薦する元横浜市立大教授の山中竹春氏(48)、横浜市議の太田正孝氏(75)、動物保護団体代表理事の藤村晃子氏(48)、元衆院議員の福田峰之氏(57)、水産仲卸業社長の坪倉良和氏(70)、弁護士の郷原信郎氏(66)、元長野県知事で作家の田中康夫氏(65)が立候補の意向を表明している。

 また元県知事で参院議員の松沢成文氏(63)も出馬準備を進めている。全部で10人にのぼる見通しだが、同市長選で過去最多だった6人を大きく上回る。うちIRへの賛意を示しているのは林氏と福田氏。IR反対票の行方も選挙戦の焦点となりそうだ。

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