長崎大「BSL4」 7月末しゅん工 感染症研究強化へ

 長崎大の河野茂学長は15日の定例会見で、長崎市の坂本キャンパスに建設を進めている感染症研究施設「バイオセーフティーレベル(BSL)4」が今月末にしゅん工するのを契機に、関連する学内の部局間の連携を深めるなど同大の感染症研究をさらに強化する考えを示した。
 同大は、学内外の有識者でつくるワーキンググループから同大の感染症研究の強化に向けて3月に提言を受けた。これまで医歯薬学総合研究科、熱帯医学・グローバルヘルス研究科、熱帯医学研究所、感染症共同研究拠点と大学病院で実施してきた研究について、部局間の連携を強化し、国内外の研究機関や企業などと協力して研究開発や人材育成の成果を上げるよう提言されている。
 河野学長は「感染症研究の総合力を向上させ、世界をリードする大学であり続けたい。BSL4は国策として整備を進めてきた。コンソーシアムに入っている9大学をはじめ、全国の感染症研究者にぜひとも使っていただきたい」と述べた。安全性などに関して不安を抱く市民に対しては、引き続き地域連絡協議会などで理解を求めていく考えを示した。

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