広島訪問のバッハ会長〝大統領級〟VIP待遇 反対派から「何様?」の声

平和記念公園を訪問したバッハ会長(代表撮影)

嵐のように過ぎ去った。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(67)が16日、東京五輪・パラリンピック委員会の橋本聖子会長(56)らと広島の平和記念公園を訪問した。

午後1時半、慰霊碑で献花した後に原爆資料館を見学。湯崎英彦広島県知事(55)、被爆者の梶矢文昭さん(82)らと面会し、最後はスピーチで平和をアピールしてさっそう帰っていった。

その間、わずか2時間弱。行きも帰りもパトカーに先導され、平和記念公園に滞在中は関係者以外が立ち入り禁止となった。県と市の職員、警察、組織委スタッフら多くの関係者が動員され、その厳重な警備はまさに大統領級。原爆ドーム、公園付近で抗議運動を行った反対派からは「何様のつもりだ」「私欲のために来るな」との声が漏れた。

バッハ会長は8日に来日し、3日間の隔離をへて13日に組織委の橋本聖子会長(56)、14日に菅義偉首相(72)と面会。周囲の喧騒をよそに、1週間後に迫った東京五輪開幕へ一直線に進んでいる。

© 株式会社東京スポーツ新聞社