ソフトバンク・小久保ヘッド熱視線 とても18歳で入ったとは思えない高卒ルーキーとは

ソフトバンク・小久保ヘッド

前半戦を4位で折り返したソフトバンクが、後半戦の巻き返しに向けて再始動した。17日はファーム拠点のタマスタ筑後で一、二軍合同の全体練習が行われ、球宴指揮で工藤監督が不在の中、小久保裕紀ヘッドコーチ(49)らが見守った。野手育成が急務の常勝軍団。小久保ヘッドが注目する新人の名前を自ら挙げるなど、若手の成長を促す夏にもなりそうだ。

Bクラスで五輪中断期間を迎えた王者にとって、大事な1か月が始まった。今月末からは計9試合のエキシビジョンマッチが組まれ、周東ら故障から実戦復帰した選手を順次加えて、反撃態勢を徐々に整えていく。

ただ、この1か月は若手の育成期間も兼ねる。「野手全権」で現場を預かる小久保ヘッドは、エキシビジョンマッチで若手の積極起用を明言。「ファームの方は公式戦が続いているんで、見たい選手は(二軍首脳陣とも)打ち合わせしています。五輪に行っている選手もいて、人数が少ないんでね。その辺は見てみようと思っています」。

春季キャンプでは「1日体験」という形式で、主力組練習にドラフト1位ルーキーの井上ら新人を抜てきした小久保ヘッド。五輪代表組が不在で、その分の空きが一軍に生まれることから、この夏も未来への〝投資〟として高卒ルーキーの一軍での実戦体験を示唆した。

「他のコーチと話をしてですが、経験としてあっていいんじゃないかなと。大抜てきと言うよりも、一軍ってどういう所なんだろうっていうのも一つの手だとは思っています」。ソフトバンクは球団の育成方針で、選手個々に打席数などの確保が決まっているが、そこをクリアすれば一時的な一軍招聘は可能との認識を示した。

この日の練習後には「川原田の守備とかね。とても18歳(で入ってきた)とは思えないっていうのを感じています」と、かねて球団内から高い評価を受けるドラフト4位・川原田純平内野手(19)の名前を挙げるなど、ルーキーの成長過程を細かく確認していた。

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