「立派な竹林」に驚き 寺院の植生を調査 高田寺町モミジの会 

 上越市高田の寺町にある寺院にモミジを植え、観光振興などに生かそうと活動する「高田寺町モミジの会」は昨秋から、各寺院の林の植生や動植物に関する調査を行っている。15日は善行寺(同市寺町3)を訪れ、植生や池にすむ生物などを調査した。

善行寺の竹林。会のメンバーは「まちなかにこんな立派な竹林があるとは」と驚いていた

 同会は上越高の理科教諭、山田雅晴さんと共に善行寺を含め4寺院の植生を調査。今後も調査を続け、生息する動植物のリストを作成、将来の環境整備や保護活動に向け科学的な根拠を残すことにしている。

 善行寺は1626(寛永3)年、現在の場所に建立された。参道には幹の直径が1メートルを超えるケヤキがあり、裏手に竹林、池がある。竹林の中にもケヤキの大木があり、野鳥が営巣しているとみられる。池にはオタマジャクシが泳いでいた。

 西山要耕住職によると、春にはチョウが多く舞うという。山田さんは「林はスギの他、常緑樹、広葉樹が交じっている。チョウはモンキアゲハをはじめ南方系のものがおり、何を餌にしているのか突き止めたい」と話した。

 森田貞一会長は「寺院の林を調べ、まとめて発信することで『なぜ寺町の寺院に林があるのか』を市民が理解する一助にしたい」と話していた。

© 株式会社上越タイムス社