【名古屋場所】白鵬が家族の前で復活の全勝V「これでまた、進める。良かったです」

優勝して賜杯を受け取る白鵬

大相撲名古屋場所千秋楽(18日、愛知県体育館)の全勝楽日決戦で、6場所連続休場明けの横綱白鵬(36=宮城野)が横綱昇進を確実にしている大関照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)を破り、7場所ぶり通算45度目の賜杯を手にした。復活した大横綱は優勝力士インタビューで胸中を語った。

――復活を全勝Vで

白鵬 最高です。右ヒザがボロボロで言うことをきかなかったので、この一番にすべてをかけようと気合を入れた。

――勝った瞬間に感情を爆発させた

白鵬 まさか、この年になって全勝優勝なんてできると思わなかったので。本当にホッとしています。

――序盤はひやりとする相撲も

白鵬 やっぱりそのへんが、取りこぼさず、ぎりぎりの相撲で勝ったことがこの優勝につながったのではないか。(初日に)勝って「よし」という気持ちになったし、「戦える」という気持ちになった。

――進退をかける場所にどんな思いで

白鵬 すみません、ちょっと聞こえなかったです(館内、笑い)。(再質問の後)まあ、肉体的にも精神的にも追い込まれた状態ではあった。この名古屋で15年前、新横綱で来てますし、綱取りの気持ち、初心の気持ちで臨めたのが結果につながった。まあ、進退という感じの意味はね、あんまり理解できなかったけど、6月に入ってから進むのか、止まるのかという感じだと理解した。これでまた、進める。良かったです。

――一番の支えは

白鵬 本当に3月に(右ヒザを)手術したときから、ドクター、家族や部屋、いろんな人に本当にサポートしてもらってきた。その人たちに感謝しています。

――横綱のご家族が館内で観戦。優勝を決めた際には涙が見えた

白鵬 本当に近い距離でやってもらった。4歳の娘がようやく「パパはお相撲さんだな」とわかってくれているし、それをいい形で見せることができて。覚えていてくれたらいいんですけどね。良かったです。

白鵬 目標とモチベーションに今まで支えてもらってきたけれど、大鵬関の32回の優勝を超えてから夢と目標を失う怖さもあったけど、積み重ね、「徳」を積んでいくという思いでやってきたことがつながった。

――この後の目標

白鵬 これで横綱として899勝。あと1勝で900勝なんで、1勝目指して頑張っていきます。

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