【侍ジャパン】楽天・田中将「思い出づくりで来ているわけじゃない」 強化合宿スタート

元気な姿で練習に参加した楽天・田中将

東京五輪に臨む野球日本代表・侍ジャパンが19日、仙台市内で強化合宿をスタートさせた。悲願の金メダルへ選ばれし24戦士が集合。本戦が屋外球場で12時試合開始であることを念頭に、炎天下の中で緊張感のある練習が行われた。

練習前に行われたミーティングでは、稲葉篤紀監督(48)が選手に熱く語りかけた。「五輪ができること、野球ができることに感謝を。侍ジャパンの誇りを胸に金メダルを勝ち取っていきましょうと、そういう話をさせてもらった」。気持ちの高ぶりを共有して、いざ出陣の時を迎えた。

北京五輪を経験した頼もしい男も、元気な姿で合流した。新型コロナウイルス感染防止を目的としたワクチン接種の副反応で球宴を欠場し、状態が心配されていた楽天・田中将大投手(32)。この日はソフトバンク・千賀とキャッチボールを行うなど、メニューを順調に消化し「大丈夫です」と副反応の影響はもうない様子。最年長の32歳は「思い出づくりで来ているわけじゃない。代表なので恥じぬようにやりたい。人数が限られているので、荷物運びでも何でもやりたい」と語った。

一方で気掛かりだったのは、代表でも打線の核として期待されるソフトバンク・柳田悠岐外野手(32)。17日の球宴で右脇腹に違和感を覚えたため、この日は別メニュー調整となった。ただ打撃練習以外は問題なくこなし、稲葉監督は「本人は『やれます』という感じではありましたけど、あまり無理をさせるところでもない」と説明。大事を取った形で、今後も状態を見極めていく方針だ。

五輪初戦は28日、ドミニカ共和国戦(福島)。侍たちの目が鋭くなってきた。

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