エンゼルス・大谷はリアル三刀流 6回3安打無失点8三振好投も5勝目ならなず 打っては弾丸中越え二塁打

アスレチックス戦で先発した大谷(ロイター=USA TODAY Sports)

エンゼルスの大谷翔平投手(27)は19日(日本時間20日)に敵地オークランドでのアスレチックス戦に今季11度目の投打同時出場となる「2番・投手」で先発し、6回を3安打無失点、4連続を含む8三振1四球と好投するも5勝目はならなかった。7回から右翼を守り、今季4度目のリアル三刀流となった。打者では3回に中越え二塁打を放ち、4打数1安打だった。打率2割7分7厘。チームは1―4で敗れて、再び借金1となった。

初回は先頭キャンハをフルカウントからの7球目、外角低めに95マイル(約153キロ)の直球を決めて空振り三振。2番アンドルスはカウント2―2から外角低めのスライダーで二ゴロ。3番オルソンはカウント2―2からスプリットで左飛と三者凡退で終えた。

2回は一死後、5番モアランドに右中間に二塁打を打たれるも続くチャプマンは外角低めのフォーシームで空振り三振。7番ラウレアーノは外角低めのスプリットでバットに空を切らせた。

ギアを上げたのは3回。一死後、9番ケンプを歩かせると1番キャンハに右翼線二塁打を許して一死二、三塁。2番アンドルスは直球2球で追い込むと思い切り右腕を振り、3球目は99・3マイル(約160キロ)、4球目は98・7マイル(約159キロ)。いずれもファウルされたが、最後は外角低めのスライダーで空振り三振。3番オルソンも98マイル(約158キロ)前後の直球で押して二ゴロに打ち取るとグラブを手で叩いた。

4回は打たせて三者凡退で片付けると、5回一死後、マーフィーをスライダー、ケンプもスライダーで連続空振り三振。6回も先頭キャンハを内角のスプリットでバットに空を切らせると2番アンドルスは外角低めのスライダーで空振り三振。3番オルソンに初球のカーブを右前に運ばれるの、4番ラウリーはスライダー投直で片付けた。球数が96となり、この回で降板。7回から右翼守備に就いた。

相手先発は左腕アービン。6月16日(同17日)に同じくオークランドでの試合で2回にスライダーを捉え、右翼席へ特大の19号を放り込んでいる。

快音を響かせたのは3回二死一塁。1ストライクからの2球目、内角直球を振り切ると打球速度115・9マイル(約186・5キロ)の弾丸ライナーは真っすぐ中堅へ。中堅手は回り込んで止めようとするもそのままフェンスへ。跳ね返ったところを捕球すると素早く遊撃手へ返球。そこから本塁へストライク送球され、一塁から一気に本塁を狙ったフレッチャーはタッチアウトになった。打球が速すぎたため、先制点にならなかった。

初回無死二塁はカウント2―2からチェンジアップを打たされて中飛。6回一死一塁はスライダーでタイミングを外され3球三振だった。0―3の8回二死一塁は2番手の守護神右腕トレビノと対戦。カウント2―2からの7球目、外寄り低めのカーブを打たされて三飛だった。8回の守備から退いた。

後半戦初先発は好投するも白星が付かなかったことは残念だが、制球力を重視し、ピンチでギアを上げる投球は素晴らしかった。20日(同21日)の同カードは先発登板後のデーゲームと条件は厳しいが、超特大アーチに期待だ。

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