【大相撲】照ノ富士 理想の〝横綱像〟は「人のまねをせず親方に教わって精進」

横綱昇進伝達式で口上を述べる新横綱照ノ富士(中央)、左は伊勢ケ浜親方、右は淳子夫人(代表撮影)

日本相撲協会は21日、都内で大相撲秋場所(9月12日初日、国技館)の番付編成会議と臨時理事会を開き、大関照ノ富士(29=本名ガントルガ・ガンエルデネ、伊勢ヶ浜)の横綱昇進を正式に決定。使者の高島理事(63=元関脇高望山)と浅香山審判委員(48=元大関魁皇)が東京・江東区の伊勢ヶ浜部屋で照ノ富士と師匠の伊勢ヶ浜親方(61=元横綱旭富士)に横綱昇進を伝えた。

照ノ富士は「謹んでお受けいたします。不動心を心掛け横綱の品格、力量の向上に務めます。本日は誠にありがとうございました」と口上を述べた。

伝達式後の会見では「ホッとしています」と安堵の表情。口上の〝不動心〟に込めた思いを問われると「いろんなことありましたけど、何事にもぶれない精神を持って、頑張っていきたいという思いで」とし、〝品格、力量の向上〟については「横綱は協会の看板を背負って立つ地位だから、親方とおかみさんと相談して、どういう生き方をするべきかということを考えて入れた」と明かした。

横綱土俵入りは伊勢ヶ浜親方と同じ不知火型を選んだ。

理想の〝横綱像〟は「人のまねをするのではなく、自分がどういう人か、横綱という地位はどういう地位かというのは、親方に教わってこれからも精進していきたい」ときっぱり。先輩に学ぶよりも自ら切り開くつもりだ。

ヒザの故障や内臓疾患などで一時は序二段に転落しながらも番付の頂点まで駆け上がった照ノ富士。「みんなの見本と基本になるような横綱でいたい」と気を引き締めた。

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