【名古屋場所】3連勝!照ノ富士の稽古不足をカバーする〝土俵周りトレ〟の秘訣

隆の勝をかいなひねりで下した照ノ富士

大目標へ向けて上々のスタートだ。大相撲名古屋場所3日目(6日、愛知県体育館)、初の綱取りに挑む大関照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)は幕内隆の勝(26=常盤山)を下して3連勝。豪快な取り口で知られているが、この日はかいなひねりで鮮やかに相手を転がした。取組後は「稽古場ではたまに出ているけど、場所で出るとは。体が反応してくれた。ギリギリのところで技が出ているのはよかったかな」と胸を張った。

かねて両ヒザに爆弾を抱えているのが不安のタネだ。師匠の伊勢ヶ浜親方(61=元横綱旭富士)も場所前に「他の関取衆とあまり稽古できていないので、万全とは言えない」と話していた。それでも、照ノ富士は大ケガを乗り越えた末に、自身の体との付き合い方を体得。以前ほどの稽古量はこなせなくても、今は総合力でカバーすることを目指している。

照ノ富士は「(土俵の稽古は)痛みがなく〝もうちょっとやれそう〟と思ったら、番数多くやるし、だからといって飛ばし過ぎてはダメ。(代わりに)土俵周りでの筋トレとか、そういったものを人より『3倍』ぐらいやるという気持ちでやっている」と明かした。

まだ序盤戦ながら、早くも優勝争いは大横綱の白鵬(36=宮城野)との一騎打ちのムードも漂い始めている。照ノ富士は「始まったばかりなので、残りを頑張ります」。あくまで平常心を貫き、番付の頂点を目指す構えだ。

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