海星高自殺問題 報告書拒否は「子どもの権利侵害」 NPO、県に改善求む

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「子どもの権利条約を多くの人に知って欲しい」と話す古豊代表=県庁

 2017年4月に長崎市の私立海星高2年の男子生徒が自殺した問題で、第三者委員会の報告書を学校が受け入れないのは子どもの権利侵害に当たるとして、NPO法人「子どもの権利オンブズパーソンながさき」(古豊慶彦代表)は20日、県に状況の改善を提言、意見書を提出した。
 同問題を巡っては、学校を運営する海星学園が設置した第三者委が「同級生のいじめが主たる要因」と結論づけた報告書を18年に取りまとめたが、学校側は「論理的飛躍がある」などとして受け入れていない。
 意見書では、子どもの権利条約に定められた意見表明権を「常に保障されるべき」と強調。第三者委の報告書は生徒の声を代弁しているとして「悩みや課題の解消・解決のプロセスに子ども本人を関わらせることなく大人が勝手に推し進めることは、権利の侵害」と指摘した。
 さらに▽生徒の権利を侵害している状況を速やかに解消できるよう対策を検討する▽全県的に子どもの権利条約の周知、啓発に取り組む-などを提言した。
 20日、古豊代表は県庁で会見し「県全体でこの問題から何を学び、これからをどう(社会を)つくっていくかを考えて」と訴えた。受け取った県学事振興課の門池好晃課長は「学校とも共有し、何ができるか話し合いたい」と話した。
 提言と意見書の全文は21日以降、同法人のホームページで公開する。