Wソックス・メルセデスが引退宣言を撤回「僕は決して諦めない」

インスタグラムで現役引退を電撃発表して世間を騒がせたヤーミン・メルセデス(ホワイトソックス)だったが、日本時間7月23日に行われているマイナーAAA級の試合でベンチ入り。改めて自身のインスタグラムにメッセージを投稿し、前日の引退宣言を撤回した。メルセデスはその投稿のなかで「僕は決して諦めない。僕はマイナーで10年間を過ごしてきたから(メジャー昇格の)プロセスが大変だということは理解している」と述べている。

現在28歳のメルセデスは昨季1打席だけメジャーの舞台を経験しているが、今季が実質的なメジャーデビューのシーズン。開幕から8打数連続安打を記録して長期離脱中のエロイ・ヒメネスに代わってレギュラーポジションを獲得し、4月は打率.415、5本塁打、16打点、OPS1.113の好成績でア・リーグの月間最優秀新人に選出された。ところが、その後は急失速し、シーズン通算の成績は68試合で打率.271、7本塁打、37打点、OPS.732まで低下。7月上旬にマイナー降格となり、それ以降はAAA級でプレーしていた。

メルセデスはマイナーで通算632試合に出場し、2400打席以上を経験。その苦労人が今季開幕から大活躍を見せたことで大きな注目を集めた。しかし、日本時間5月18日のツインズ戦で15対4と大量リードしていた9回表にカウント3-0から「待て」のサインが出ていたにもかかわらず、敗戦処理として登板していた野手から豪快なホームランを放ち、トニー・ラルーサ監督が激怒。殿堂入りの名将から叱責されたメルセデスは、この日まで打率.364をマークしていたが、それ以降は打率.162と大きく成績を落とした。

今季AAA級では15試合に出場して打率.298、4本塁打、10打点、OPS.997をマーク。「僕の夢はメジャーリーガーとしての地位を確立することであり、3ヶ月前にもらったチャンスをいただけるように常に神様にお願いしてきた。僕は家族や球団、ファンに対して果たさなければならない責任がある。僕の血のなかには野球が流れている。これがヤーミン・メルセデスにとっての始まりだ」と現役復帰を宣言したメルセデスの今後に注目したい。

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