〈3〉直江津屋台会館 直江津祇園祭の屋台保管 図鑑から切り取った図版並ぶ

 上越市立水族博物館うみがたりに近接する「直江津屋台会館」(同市西本町4)は直江津祇園祭に参加する19町内の屋台を展示、保管する目的で平成6年に建てられた。現在は屋台の保管に加え、貸し館としてイベントの会場などにも使われている。

渡辺英司さんの作品が展示される直江津屋台会館

 格納庫とイベントホール、会議室などが設けられている。開館当初は数台の屋台と祭りの衣装などを展示していたが、入館者が伸び悩んだため形態を変更。平成22年からイベントホールと屋外の広場が貸し館となっている。

 同21年にはNHK大河ドラマに合わせた「越後上越天地人博」の会場となり、多くの来場者でにぎわった。屋台は現在も格納庫に収納されており、祇園祭の会期前になると各町内が集まって搬出する様子は風物詩ともなっている。

 展示される作品は渡辺英司さんの「名称の海園」。図鑑から切り抜いた図版を会場に多数並べる。併せて頸城地方でかつて使われていた「どぶね」も展示される。31日と8月1日は小学生を対象に、作品となる図版を切り取るワークショップが行われる。渡辺さんはリヤカーをベースにした「小さな屋台」を制作、直江津の街なかで活用してもらう作品にも取り組んでいる。

© 株式会社上越タイムス社