女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」のイレブンが24日に行われた東京五輪1次リーグ第2戦の英国戦(札幌)前に、英国選手とともには片膝をつき人種差別への抗議の意を示すパフォーマンスを実施した。
これまで五輪では表彰式や競技会場での政治的、宗教的、人種的な宣伝活動が禁じられてきたが、今大会は規制が一部緩和されて一定の条件下での表現行為が可能に。サッカー女子では、21の1次リーグ初戦から英国や米国など複数のチームが同様のパフォーマンスを行っていた。
なでしこジャパンもこうした動きに追随した形だが、日本代表が国際舞台で人種差別に抗議するパフォーマンスを行うのは極めて異例。試合後に主将を務めるDF熊谷紗希(30)が経緯を説明した。
「英国チームが第1戦にアクションしていたことは私たちも知っていたし、英国のチームメートからもやると言われていた。私自身は欧州でプレーしているので、昨季もずっとやっていたものではあった」と熊谷自身は所属クラブで実施していたとあってパフォーマンスに抵抗はなかった様子。
そのうえで「日本の選手たちでチーム全員で話した結果、私たちも人種差別について考えるきっかけになったということと、英国の選手たちのアクションに対してのリスペクトという意味で、私たちもやろうと昨日決めた」とイレブン全員で協議して実行した。
日本でも他の競技などにこの動きが広まるか今後に注目が集まる。