【侍ジャパン】楽天・田中将が圧巻投球 G打者9人を1安打無失点「やりたいことできた」

気合の入った投球を見せた楽天・田中将

圧巻の投球を見せつけた。東京五輪に臨む野球日本代表・侍ジャパンは25日、本大会前最後となる強化試合(楽天生命)で巨人と対戦。先発マウンドには田中将大投手(32=楽天)が立ち、2回2/3を投げて26球、打者9人を相手に1安打無四球無失点とほぼ完ぺきな内容だった。

8年ぶりに着用した日の丸のユニホームでグラウンドへ。所属する楽天の本拠地スタンドからひと際、大きな拍手と歓声を浴びた。初回から1番・松原、2番・ウィーラー、3番・丸をすべて内野ゴロに仕留めて三者凡退とし、上々の立ち上がり。2回も先頭の4番・岡本和を二飛、続く5番・大城も二ゴロといずれも初球で料理し、あっさりと二死とした。

次の6番・中嶋にこそ甘く入った直球を右前に弾き返されたが、鬼の形相から再びギアを引き上げた。7番・北村を簡単に2球で追い込み、最後は144キロのストレートが外角低めにズバリと決まり三球三振。この試合の登板前に「本番を見据えた登板ができればと思います」と語っていた言葉通り、本大会さながらの妥協なき投球術で強力G打線をねじ伏せた。

本来なら2イニングまでの予定だったが、3回も続投。先頭の8番・小林を二ゴロ、9番・湯浅を127キロのチェンジアップで空振り三振を奪い、ちょうど打者一巡したところでベンチに下がった。

降板後の田中は「とりあえず、自分のやりたいことができました。あとは本戦に向けて、今日の反省を生かして調整していきます」と満足げにコメント。五輪球(SSK社製)の対応も問題なく直球はもちろんツーシーム、スプリット、スライダーと抜群のキレ味を見せた。

東京五輪では侍ジャパンの「第3戦」となる決勝トーナメント初戦の登板が有力視されている。経験豊富な田中将の力投が本戦でも期待できそうだ。

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