東京五輪のバスケットボール女子1次リーグB組(27日、さいたまスーパーアリーナ)、世界ランク10位の日本が同5位のフランスを74―70で撃破する金星を挙げて好発進した。
開始からなかなかシュートを決められないなど、格上相手に硬さが目立つ立ち上がりで、第1クオーター(Q)は13―17とリードされる。しかし第2Qに34―36と盛り返すと、固い守備と不用意なファウルで余計なフリースローを与えない試合運びを見せ、第3Q終了時で52―49と逆転に成功。以降は一進一退の攻防となったが何とか逃げ切った。
試合後、トム・ホーバス監督(54)は「最初は落ち着けなかったが、前半を2点差でいけて勝てると思った。オリンピック前から接戦を経験したし、今回はまさに我慢の試合だった。この試合は勝つことしか考えてなかったので本当に大きい」と世界1位の米国やアフリカ勢トップのナイジェリアも同居するグループでの初戦白星に大きな価値を語った。
そんな中、この日10得点を挙げるなど攻守にわたって大車輪の働きをした高田真希主将(31=デンソー)について指揮官は「(出場時間)37分で必要なことをやり通した。守備もすごくて今回のMVPだろう」と手放しでほめた。
高田は「ブロックなどで防がれても攻め続けたことが勝負どころで生きた。楽しかったし、フランス相手に勝ち切れて自信になった。次戦も勝つ準備を(中)2日間でしたい」と30日の王者・米国との決戦に向けて気を引き締めた。