台風8号 東北は大雨警戒 東・西日本でも大気非常に不安定で雷雨のおそれ 猛暑にも注意を

 台風8号が通過している東北は、午後も北部を中心に大雨や土砂災害に警戒が必要だ。台風から離れている東・西日本でも、午後は局地的に雨雲が発達し、激しい雷雨となる所がある見込み。天気の急な変化、落雷や突風、ひょうに対して注意が必要となる。
 また、北海道や九州では気温が35℃を超える所があり、東京など関東でも蒸し暑い状態が続きそうだ。熱中症など体調管理にも、引き続き注意・警戒が必要だ。

台風 広範囲に影響

 台風8号はきょう午前6時前に、宮城県石巻市付近に上陸した。宮城県の上陸は、1951年の統計開始以来初めて。台風は東北を通過し秋田沖へ進む予想だが、北・東日本の太平洋側は引き続き、うねりを伴った高波に注意が必要だ。台風に伴う雨雲がかかっている東北では、すでに大雨となっている所もあるため、夕方にかけて土砂災害や河川の増水に警戒が必要となる。

 なお、台風の中心から離れている東・西日本でも、大気の状態が非常に不安定となっているため、午後も急な激しい雷雨に注意が必要だ。この時間、晴れ間が出ている状況でも、内陸を中心に天気の急変に気を配る必要がある。

九州や北海道で猛暑日

 28日(水)午後は九州北部を中心に猛烈な暑さが続き、北海道でもかなりの高温が予想されている。常呂郡佐久間町では午前10時半過ぎに36.7℃を観測しているが、北海道(網走・北見・紋別地方)には今季初の「熱中症警戒アラート」が発表されている。引き続き、熱中症に対して十分な注意・警戒が必要だ。

 東京都心の最高気温は33℃の予想だが、湿気が多いためくかなり蒸し暑い状態が続く見込み。実際の気温の数値以上に、体への負担が大きいことが予想されるため、屋外での活動は特に体調管理に注意が必要だ。
 あす29日(木)も全国的に気温が高く、中国地方や九州を中心に35℃以上の猛暑日となる所がある見込み。

週後半の天気

 29日(木)は湿った空気の影響で北・東日本で雲が広がりやすく、午後は山沿いを中心ににわか雨や雷雨がある見込み。30日(金)は西日本で、31日(土)は西・東日本にかけて晴れ間が多くなり、内陸を中心に気温の高くなる所が多い見通し。1日(日)以降も厳しい暑さの続く地域が多く、西日本を中心に連日35℃以上の猛暑日となる地点がありそうだ。なお、来週前半は関東から西の太平洋側ほど、南からの湿った空気の影響を受けやすく、天気が変わりやすい見込み。

(気象予報士・高橋和也)

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