小池都知事が感染爆発にも平静装う「第3波と状況異なる。五輪はお家で応援して」

小池百合子都知事(東京都提供)

小池百合子都知事(69)が28日、TMC(東京メディアセンター)のオンライントークセッションで講演。前日に都の新型コロナウイルスの感染者数が過去最多となったことに「第3波の時と状況が異なる」としたうえで、若者および中高年世代のいち早いワクチン接種を呼びかけた。

東京五輪で国内外の報道機関の拠点となるTMCでの講演で、報道陣から飛んだ質問は、コロナの感染拡大と大会への影響だ。27日に都の感染者数は2848人で、第3波のピークだった今年1月7日の2520人を更新した。

小池氏は世界におけるコロナの感染状況(感染者数、死者数が最も多い5か国と日本)のグラフを示し、「『JAPAN』と書いてあるのは一番下」と指摘したうえで、「第3波のピーク時と比べるとワクチン接種がかなり加速した。重症化しやすい60代以上の割合が減っている。今後、重症者数の動向を注視していく必要がある。第3波の時より状況が異なる」と力説した。

都内のワクチン接種状況は65歳以上の2回目接種率が68・3%に対し、12歳以上の2回目は26%とのデータを示し、「デルタ株の影響を考えると若者や中高年世代にワクチン接種を早く行き渡すことができるかが重要」と訴えた。

都では今後、感染拡大が進んだ場合に備え、「安心して療養できる態勢を整えている」(小池氏)と医療体制の拡充に着手済みとし、五輪については「ワクチンの接種効果が感染者数の減少と表れるまで、引き続き不要不急の外出を自粛し、お家でオリンピックを応援してもらいたい」と呼びかけた。

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