韓国化学大手OCI 、4~6月の営業利益が158億の黒字転換 ポリシリコン価格上昇などで

韓国化学大手OCIが、今年第2四半期(4~6月)、ポリシリコン価格の上昇と海外工場の安定生産維持などに支えられ、前年同期比で黒字転換に成功した。太陽光発電用ポリシリコンの生産でOCIは世界第3位に付ける。

28日、OCIによると、今年第2四半期は連結で1663億ウォン(約158億円)の営業利益を記録し、昨年第2四半期比で黒字転換に成功した。売上高は、7674億ウォン(約730億円)で、前年同期比91.1%増加した。当期純利益は、1453億ウォン(約138億円)で黒字に転じた。

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OCIは、ポリシリコンの供給不足に伴う市場価格の上昇と、新型コロナウイルス感染症による限定的な操業環境でも、マレーシア工場の安定生産を維持し、安定したコスト削減努力による結果により今回好業績を収めたと明らかにした。

ベーシックケミカル部門は、ポリシリコン市場価格引き上げ率が販売に反映され、1270億ウォンの営業利益を記録した。ポリシリコンのスポット価格は年初比150%以上上昇したという。特に、マレーシア工場が昨年第4四半期から完全稼動に入り、生産範囲内で最大販売が持続されている状況である。

石油化学・カーボン素材部門では、主要製品の売上高の持続的な上昇によって440億ウォンの営業利益を記録した。エネルギーソリューション部門は、再生可能エネルギーの供給証明書(REC)が最低価格に下落し4億ウォンの営業損失を記録し、昨年に比べ赤字に転じた。都市開発部門も61億ウォンの営業損失を記録した。

この日、OCIは取締役会にESG担当委員会と専門組織を新設したと発表した。今後ESG評価を改善するなど、ESGレポート機能を強化する一方、中長期計画と実行時の温室効果ガスなどのESG問題を審議し、カーボンニュートラル等ESG戦略と投資議決機能も担当する予定である。

OCIの関係者は、「今年第3四半期にも、マレーシア工場を最大レベルで稼動してコロナ19事態の再拡散と関連した安全部門に備える予定」とし「海上運賃の急激な上昇と出荷延期の可能性が利益率に与える影響を注視する」とした。

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(写真:太陽光用ポリシリコン/OCI)

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