【侍ジャパン】劇的Vも…建山コーチ「反省が多かった」青柳には「申し訳ない」

7回、青柳に代わって登板する平良(中)

28日に行われた東京五輪の野球オープニングラウンド初戦(福島)で、日本代表はドミニカ共和国を相手に4―3のサヨナラ勝ちを飾った。

土壇場の9回に5安打を浴びせて逆転したが、この試合の一つの転機となったのが投手交代だった。先発した山本由伸投手(22=オリックス)は6回88球を投じて無失点。散発の2安打、9奪三振の好投だった。ただ、首脳陣は7回から変則右腕の青柳晃洋投手(27=阪神)にスイッチした。

山本を交代させた理由について、建山義紀投手コーチ(45)は「今日は投げても100球まで、いっても6イニングまでくらいと決めていた」といい「暑さの疲労もあるし、今日で試合が終わりではないので」と説明した。

しかし、後を受けた青柳は3安打を許して2失点。終盤に先制を許し、苦しい試合運びを余儀なくされた。この点については「青柳には申し訳ないことをした。7回はどんどん専門のリリーバーに託していくところを、ちょっと僕の中でもこだわりが強すぎた。山本から変則に、というところで。彼(青柳)に負担をかけてしまったのは反省」とかばった。

青柳の〝本職〟は先発。先々の戦いも見据えながらいかに限られた選手のコンディションを管理し、不慣れなポジションにも用兵していくのか。建山コーチは「いろいろ迷ったところはありましたし、勝ちましたけど、反省が多かった」としたが、金メダル奪取への糧にしていきたいところだ。

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